根拠なく主張ばかりしている人のヤバさ(閲覧注意)
皆さん、こんにちは。
塾長の江田です。
色々あったオリンピックも終わり、もうお盆休みです。
厳しい暑さはまだまだ続きますので、くれぐれも体調に気をつけてくださいね。
「ヤバい」バイアスとは
私は、日頃からバイアス(思い込み、偏見など)の危険性を周囲の人に伝えているのですが、放っておくと「ヤバい人」になってしまうバイアスの一つが確証バイアスです。
確証バイアスを簡単にいえば、気に入ってるものについてはそれを支持する証拠ばかりあつめて、そうではない証拠を無視する傾向のことです。
こういう人、Twitterでよく見かけます。
確証バイアスの具体例
例えば、身の回りに自分が嫌いなAさんがいたとします。
人間はどの人も良い面も悪い面もあるはずなのですが、確証バイアスの影響でその人の悪い一面のみを探そうとしてしまいます。
それくらいだとまだ良いかもしれませんが、日頃信念が強い人っていますよね。○○は××だ!みたいな感じの方。
例えば、「T大学の学生は使えん!」みたいな感じの主張を特に根拠なく(その人の身の回りにいた程度は根拠になりません)言ってしまう人はもう、その大学の学生で超優秀な人がいてもその事実を認めず、また別の使えないT大学の人がいると、「ほら言った通り!」とどんどん頑固になってしまうんですよね。
皆さんは、そういうことありませんか?因みに私はあります(笑)
この事は科学の世界でも「ヤバい」影響があるみたいです。
研究者は、自分の研究が全く意味がないということを認めたくないのが普通なので、先行研究を調べる時も自分の主張を支持するものばかり目についてしまったり、自分が実験する時も都合の良いデータばかり出そうとしてしまうのです。
そういうのをチェリーピッキングと言うようです。
良いとこ取り、とも言います。
確証バイアスを自身で体感してみたかったら、「ウェイソン選択課題」というのをググってみてください。
答えを知らずにやると結構難しいと思います。8割近く間違えると言われていたと思います。
確証バイアスの何がヤバいのか
確証バイアスが強い人ほど、知識・理解の更新がまったくされないために、全然成長しない人になる可能性があります。
しかも、そういう人ほど信念がとても強いために他人に押し付けたりしてくる癖があります。
ジャングルの中で一人で生きているなら勝手にすれば良いですが、社会と関わって生きている以上、本人だけでなく周囲の迷惑になるので、本当に気をつけた方が良いと思います。
念のために言いますが、確証バイアスは”どの人にも”存在します。
ここで「自分もそういうことあるよなぁ・・・」と思えた人ほどバイアスに惑わされない可能性があります。
逆に「あぁあいつのことだ!」と他人を思い浮かべた人がいたら、まず自分の考えを疑ってみる方が良いでしょう。
確証バイアスの回避法
まずは、自身の確証バイアスに気がつくことが重要だと思います。
バイアスは無意識に行われるものなので、意識してやらなくても勝手に脳が処理してしまっています。
次にクリティカルシンキング、とは言わなくとも、自身の考えを疑う癖はつけておいた方が良いでしょうね。
自分の信念・主張の一面しか見ないことが確証バイアスを肥大化させるので、気がついたら積極的に反証を探すくらいの気持ちでいたほうがバランスが良いのかもしれません。
その点、科学研究は、一度論文が世に出ると世界中の人たちが潰しにかかってくるので(笑)
そうやって組織的に信憑性を担保していて合理的だなぁと感心するのでした。
組織でも個人間でも、互いに事実をもとに反証しあってより良いアイデアを作る習慣があると良いのかもしれないですね。